過払い金請求のデメリットが状況によって全く違う驚きのからくり

過払い金は払い過ぎた利息なので、取り戻すことによって貸金業者から文句を言われたり嫌がらせされるようなことはないので安心してください。
この記事ではよくある3つのパターンにわけてデメリットとメリットを解説しています。
あなたの状況によっては、過払い金請求には「しない方がいいのでは」と不安になるデメリットがありますが、一番のデメリットは10年の時効が過ぎると過払い金が1円も取り戻せなくなることです。
過払い金が発生する可能性がある人は少しでも早く状況別のデメリットを理解して安心して過払い金請求の手続きを進めるべきです。
過払い金請求による共通のデメリットとメリット
過払い金請求は状況によってデメリットとメリットがちがいますが、すべての状況に共通するデメリットとメリットは以下の通りです。
- 過払い金請求した貸金業者を利用できなくなる
- 過去に払いすぎた利息を取り戻すことができる
- 新たな借金をする必要がなくなる
過払い金請求の共通のデメリット
過払い金請求の共通するデメリットとして、手続きの対象とした貸金業者を利用できなくなります。
過払い金請求した貸金業者からお金を借りられなくなることや、その貸金業者や関連会社が発行するクレジットカードを使うことができなくなります。
ただし、すべての貸金業者が対象になるわけではなく、過払い金請求した以外の貸金業者からお金を借りることや、クレジットカードを使用することができるので、大きなデメリットにはなりません。
過払い金請求の共通のメリット
過払い金請求のメリットは、過払い金を取り戻せることです。
過払い金が発生しているか、いくら取り戻せるかは借金の状況によりますが、借金を返済するために1度は貸金業者に払っていた利息であり、気づかなければ取り戻せなかったお金を取り戻すことができます。
過払い金を取り戻せれば生活にゆとりができ、新たに貸金業者から借金をする必要がなくなるので、最大のメリットといえるでしょう。
借金の状況別で見る過払い金請求のデメリットとメリット
借金の状況によって、過払い金請求のデメリットとメリットはちがいますが、いずれのケースでも手続きが遅くなると取り戻せる過払い金が少なくなることや、取り戻せなくなることがあります。
- 完済後の借金がある人のデメリットとメリット
- 返済中の借金がある人のデメリットとメリット
- 完済後と返済中の借金がある人のデメリットとメリット
借金の状況から選ぶ
完済後に過払い金請求する場合
- 過払い金請求した貸金業者を利用できなくなる
- 過去に払いすぎた利息を取り戻すことができる
完済後の過払い金請求デメリット
借金を完済した後に過払い金請求するデメリットはありません。
過払い金請求した貸金業者を利用することができなくなりますが、過払い金を取り戻せれば新たに借金をする必要がないので、大きなデメリットにはなりません。
借金を完済した人は、過払い金が時効をむかえて取り戻せなくなる前に過払い金請求をすべきです。
完済後の過払い金請求メリット
完済後に過払い金請求するメリットは、過払い金を取り戻せることです。
過去の借金で払いすぎていた利息を貸金業者から取り戻して、生活の資金にすることができるので、貸金業者から新たに借金をする必要がなくなります。
完済後の過払い金請求を1日でも早くおこなうべき訳
完済後の過払い金請求は、手続きが遅れると本来取り戻せるはずだった過払い金を取り戻せなくなるので、1日でも早くおこなうべきです。
- 過払い金には10年の時効がある
- 過払い金には、借金を完済した日、あるいは最後に取引した日から10年の時効がある
- 時効が成立すると、過払い金が発生していても1円も取り戻すことができない
- 貸金業者が倒産すると過払い金を取り戻せなくなる
- 貸金業者が倒産をすると請求先がなくなるので、過払い金請求できなくなる
- 合併した貸金業者でも過払い金を取り戻せる可能性があるがあくまで一部
返済中に過払い金請求するデメリットとメリット
- ブラックリストに載る(信用情報に傷がつく)
- 過払い金で借金を減額あるいは完済できる
- 毎月の返済額を減らす交渉を貸金業者にできる
返済中に過払い金請求するデメリットとメリットには2つのケースがあります。
- 過払い金で借金を完済できる
- 過払い金を返済にあてても借金が残る
取り戻した過払い金で借金を完済できれば、デメリットはありません。
過払い金で借金が完済できるかどうかは、弁護士や司法書士に依頼することで調べてもらうことができます。
返済中の過払い金請求デメリット
取り戻した過払い金を返済にあてても借金を完済できなければ、過払い金請求ではなく、将来発生する利息のカットと返済期間を3年~5年に延ばして毎月の返済額を減らす任意整理をおこなうことになります。
任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されるので、いわゆるブラックリストに載ります。
ブラックリストに載ると5年程度は消えないので、ブラックリストに載っているあいだはクレジットカードが使えません。また、新たなクレジットカードを作ることやローンを組むこと、保証人になることができなくなります。
- クレジットカードが使えなくなる
- 新たなクレジットカードを作れなくなる
- ローンを組むことができなくなる
- 保証人になれなくなる
返済中の過払い金請求メリット
返済中に過払い金請求すると、取り戻した過払い金を借金の返済にあてることができるので返済中の借金を完済できればブラックリストに載ることがなく、完済できなくても過払い金で借金を減らしてから任意整理をすることができます。
過払い金請求のデメリットを必要以上におそれて、これからの生活を借金に追われて生活するより、任意整理することになっても、いま過払い金請求するほうが生活を立て直すチャンスになります。
返済中の過払い金請求をしなくて後悔するケース
2010年より前から借金を返済し続けていて、過払い金を取り戻せると思っていても、手続きが遅れると取り戻せる額が少なくなったり、1円も取り戻せなくなってしまうケースがあります。
過払い金の額が少なくなるか多くなるか、発生するかしないかは、取引が分断か一連かが関係します。取引が分断か一連かは自分で判断することはできません。万が一、取引が分断と判断された場合、分断された取引分の過払い金が時効をむかえると取り戻せなくなり大きな損をするので、1日でも早く司法書士・弁護士に依頼して過払い金請求すべきです。
これまでの取引がすべて一連と判断されれば返済中の借金を過払い金請求できます。
取引が分断と判断されると、完済した取引分の過払い金が時効になると取り戻せなくなります。分断された返済中の借金が2010年6月17日以降の取引の場合は、過払い金が発生しません。
完済後も返済中もどちらの借金もあるときのデメリットとメリット
過払い金請求は、対象とする借金を選ぶことができる手続きなので、完済した借金と返済中の借金があるときには、それぞれの貸金業者に対して過払い金請求をおこないます。
完済後の借金に対して過払い金請求するときには、手続きの対象とした貸金業者を利用できなくなる以外にデメリットはありません。過払い金を取り戻して借金の返済にあてることができるので、時効をむかえる前に1日でも早く過払い金請求すべきです。
また、完済後の借金のみ過払い金請求して、取り戻した過払い金で返済中の借金の残高を減らしたあとに、残りの借金に対して過払い金請求することで、返済中の借金が完済できれば、ブラックリストに載るデメリットを回避できます。
返済中の借金に対して過払い金請求するときには、「返済中に過払い金請求するデメリットとメリット」と同じケースで、取り戻した過払い金で借金を完済できれば、デメリットはありません。
取り戻した過払い金を返済にあてても借金を完済できなければ、任意整理をすることになるのでブラックリストに載ります。
ただし、取り戻した過払い金を返済にあてて借金を減らした上で、将来利息のカットと、返済期間を3年から5年に延ばして毎月の返済額を減らす任意整理をおこなえるので、毎月の返済負担を大幅に減らすことができます。
誰が手続きするかによる過払い金請求のデメリットとメリット
過払い金請求の手続きは、自分でおこなうこともできますが、弁護士・司法書士に依頼することがほとんどです。
自分でするか、弁護士・司法書士に依頼するかでそれぞれデメリットとメリットがありますが、自分で過払い金請求すると弁護士・司法書士に依頼するよりも圧倒的にデメリットが多いです。
手続きする人から選ぶ
過払い金請求を自分でするデメリットとメリット
- 家族や会社に借金がバレる
- 手続きに手間や時間がかかる
- 取り戻せる過払い金が少なくなる
- 手続きの費用が安い
自分で過払い金請求することもできますが、自分で手続きをおこなうことは弁護士や司法書士といった専門家に依頼するよりもはるかにデメリットが多いです。
自分でする過払い金請求のデメリット
- 家族や会社に借金がバレる
- 過払い金請求に必要な「取引履歴」を取り寄せすると、自宅に送られてくるので借金が家族にバレる
- 貸金業者のやり取りは、金業者の営業時間中におこなうので、会社に借金のことがバレる可能性がある
- 手続きに手間や時間がかかる
- 過払い金に必要な「引き直し計算」は個人でやるのに時間がかかる
- 引き直し計算後は書類の作成・送付・交渉の貸金業者とのやり取りを自分でする
- 自分で過払い金請求すると半年~1年以上の時間がかかる
- 手続き中に時効が成立すると過払い金は取り戻せない
- 取り戻せる過払い金が少なくなる
- 法律の素人が交渉をすると不利になるので貸金業者との交渉がうまくいかず、取り戻せる過払い金が少なくなります。
自分でする過払い金請求のメリット
自分で過払い金請求するメリットは、弁護士・司法書士事務所に支払う費用がかからないことです。
ただし、過払い金請求に必要な書類の作成や取り寄せにかかる費用は実費で支払う必要があります。また、交渉ではなく裁判をおこなった場合には、裁判費用や手続きの費用が追加でかかります。
過払い金請求を取り戻すまでの費用はすべて手元から出さなければならない上に、取り戻した過払い金額が少なければ、ほとんど手元に残らないなんてことになりかねません。
自分でする過払い金請求のリスク
自分で過払い金請求すると、高額な過払い金が発生していても取り戻せなくなるリスクがあります。
- 取引履歴の取り寄せに失敗する
- 貸金業者から取引履歴を取り寄せるときに「過払金請求をするため」と伝えると、過払い金請求を断られる
- 民法705条で、返済義務がないことを知っていながら返済していたお金は、過払い金請求できない
- 貸金業者に目的を正直に伝えてしまうと、取引履歴の取り寄せに失敗して過払い金が取り戻せなくなる
- 引き直し計算を間違える
- 引き直し計算はエクセルとインターネットから無料で取得できる過払い金計算ソフトで自分でおこなえる
- 数の業者からの借金や繰り返しの借金で利息の計算は複雑になり、計算を間違えるリスクがある
- 引き直し計算を間違えて、貸金業者に間違いを追及されてしまうと、過払い金を取り戻せなくなる
- ゼロ和解をする
- 貸金業者は借金をゼロにすることや利息を減額することを約束して、過払い金請求される前に和解する「ゼロ和解」を交渉してくることがある
- ゼロ和解すると過払い金は取り戻せなくなる
弁護士・司法書士に依頼する過払い金請求のデメリットとメリット
- 手続きの依頼に費用がかかる
- 家族や会社にバレずに手続きできる
- 手間や時間がかからない
- 取り戻せる過払い金が多くなる
- 返済や督促を一時的にストップできる
弁護士・司法書士に依頼する過払い金請求のデメリット
弁護士・司法書士に依頼して過払い金請求するデメリットは、弁護士・司法書士に支払う費用がかかることです。
弁護士・司法書士に支払う費用は、相談料・着手金・基本報酬・成功報酬があります。ただし、過払い金請求にかかるすべての費用が取り戻した過払い金から支払われるので、手元のお金を使う必要がありません。
弁護士・司法書士に依頼する過払い金請求のメリット
弁護士・司法書士に依頼して過払い金請求すると、自分でおこなうよりも大きなメリットがあります。
- 家族や会社にバレずに手続きできる
- 弁護士・司法書士が貸金業者とのやりとりをすべておこなってくれるので、家族や会社にバレない
- 手間や時間がかからない
- 払い金請求を依頼してから貸金業者と和解するまでの手続きをすべて弁護士・司法書士に任せることができる
- 過払い金を取り戻すまでの期間は3か月~6か月程度で、自分でおこなうよりも圧倒的に早い
- 取り戻せる過払い金額が多くなる
- 過払い金は発生した金額すべてを取り戻せるわけではなく、貸金業者との交渉次第で取り戻せる額が違う
- 過払い金請求に強い弁護士や司法書士は貸金業者との交渉に慣れており、交渉を有利にするノウハウも持っているので、取り戻せる過払い金の額が多くなる
- 返済や督促を一時的にストップできる
- 貸金業者に「受任通知」が贈られると返済や督促を一時的にストップすることができる
- 過払い金請求の手続きをしている期間は借金の返済に追われることがないので、ゆとりをもって生活を整えられる
弁護士・司法書士に過払い金請求を依頼すべき理由
自分で過払い金請求をすると、弁護士や司法書士に支払う費用がかからないので、手続きにかかる費用を少なくできます。ただし、過払い金を取り戻すまでに6か月~1年以上かかる上に、取り戻せる過払い金の額が少なくなる可能性があります。
一方で、弁護士や司法書士に依頼すると、貸金業者と有利に交渉を進めやすいので、過払い金を取り戻すまでに3か月~6か月で取り戻せる上に、手元に取り戻せる過払い金の額が多くなります。
例えば、アコムからの借金を過払い金請求して、話し合いの交渉で和解したときに取り戻せる過払い金の額を、自分で過払い金請求したときと、弁護士・司法書士に依頼したときで、比較シミュレーションしてみます。
アコムの過払い金200万円を和解で解決
アコムからの借金で200万円の過払い金を、以下の条件で和解したとします。
- 依頼事務所は相談料や着手金、その他の費用はゼロとする
- 成功報酬は22%とする
アコムで発生している過払い金のうち、過払い金請求で和解して取り戻せる額の割合は、自分ですると40%程度、弁護士に依頼すると80%程度が相場です。
項目 | 自分で請求 | 依頼して請求 |
---|---|---|
返還額 | 80万円 (返還率40%) | 160万円 (返還率80%) |
相談料・着手金 | – | 0円 |
成功報酬 | – | 35万2,000円 (成功報酬22%) |
手元に残るお金 | 80万円 | 124万8,000円 (+44万8,000円) |
自分でおこなうより弁護士や司法書士に依頼をしたほうが、22%の成功報酬を支払ったとしても、過払い金を44万8,000円も多く取り戻すことができます。
過払い金請求をするときには、1円でも多く、1日でも早く過払い金を取り戻すために、弁護士や司法書士といった専門家に依頼をすべきです。
過払い金請求を依頼する弁護士・司法書士の選び方
- 過払い金請求の実績が豊富
- 弁護士や司法書士が面談に対応する
- 過払い金請求のリスクやデメリットを説明がある
- 手続きにかかる費用や流れの説明がある
- 取り戻した過払い金の明細がある
弁護士・司法書士のなかには費用をぼったくる事務所や、過払い金請求のリスクやデメリットを説明しない事務所といった悪徳事務所が存在します。
悪徳事務所に依頼をすると、「過払い金請求を依頼したのにその後の連絡がない」、「成功報酬や事務手数料が高すぎて、過払い金が手元にほとんど残らない」といったことがあるので注意が必要です。
一方で、過払い金請求の実績が豊富で、手続きをくわしく説明してくれるような信頼できる弁護士・司法書士事務所に依頼すれば、自分で手続きするよりも多くの過払い金を早く取り戻すことができます。
悪徳な弁護士・司法書士事務所について、くわしくは「過払い金請求を司法書士や弁護士に任せて起きるトラブル」をご確認ください。
任意交渉と裁判とで違う過払い請求のデメリットとメリット
過払い金請求は、貸金業者と話し合いで交渉をして和解する「任意交渉」と「裁判」をする方法があります。
できるかぎり早く過払い金を取り戻したい人は「任意交渉」が、1円でも多く過払い金を取り戻したい人は「裁判」が向いていますが、それぞれの手続きにデメリットとメリットがあります。
完済後か返済中か、どの貸金業者から借金したか、過払い金がいくら発生しているかなど、総合的に考えて任意交渉と裁判のどちらがいいかを判断する必要があるので、自分で決めずに、弁護士や司法書士に相談して判断してもらうべきです。
手続き方法から選ぶ
任意交渉するときの過払い請求のデメリットとメリット
- 取り戻せる過払い金が少ない
- 早く取り戻せる
- 手続き費用が安い
任意交渉するときの過払い金請求のデメリット
任意交渉による過払い金請求のデメリットは、取り戻せる過払い金の額が少なくなることです。
例えば、アコムに任意交渉による過払い金請求をすると、発生した過払い金のうち実際に取り戻せる過払い金の割合(返還率)が80%程度であり、100%取り戻すことができません。
貸金業者によっては、過払い金の返還率が50%を切ることもあります。
任意交渉するときの過払い金請求のメリット
任意交渉による過払い金請求のメリットは、過払い金を早く取り戻せること、手続きの費用が安くすむことです。
- 過払い金を早く取り戻せる
- どの業者かなどにより違いますが、意交渉であれば過払い金を早く取り戻すことができる
- 弁護士・司法書士に過払い金の任意交渉を依頼すれば、最速で過払い金を取り戻せる
- 手続きの費用が安く済む
- 判の費用がかからないので、手続きにかかる費用が安くすむ
- 弁護士や司法書士に支払う成功報酬は任意交渉では過払い金の20%、裁判では過払い金の25%を上限としている
裁判するときの過払い金請求のデメリットとメリット
- 取り戻すまでに時間がかかる
- 手続き費用が高い
- 取り戻せる過払い金が多い
- 時効をリセットできる
裁判するときの過払い金請求のデメリット
裁判による過払い金請求のデメリットは、過払い金を取り戻すまでに時間がかかる、手続きの費用が高くなることです。
- 過払い金を取り戻すまでに時間がかかる
- 裁判による過払い金請求は、過払い金を取り戻すまでに時間がかかる
- 弁護士・司法書士に依頼をすると6か月~1年程度、自分で過払い金請求の裁判をおこなうと年単位で時間がかかる
- 手続きの費用が高くなる
- 裁判をする費用、裁判の準備にかかる費用がある
- 護士や司法書士に依頼した場合は、成功報酬の額も高くなる
裁判による過払い金請求のメリット
裁判による過払い金請求のメリットは、取り戻せる過払い金額が多いこと、過払い金の時効をリセットできることです。
- 取り戻せる過払い金が多い
- 裁判をしないときと、裁判をしたとき、どちらが取り戻せる過払い金と手続き費用が得になるかで判断する
- (例)アコムで過払い金請求をしたときに、任意交渉では返還率80%程度ですが、裁判であれば100%取り戻せる可能性があります。
- 過払い金の時効をリセットできる
- 裁判をおこせば、過払い金の時効をリセットすることができる
過払い金を最速で取り戻す期間と費用
自分で過払い金請求すると、書類の準備や貸金業者との交渉に時間がかかるので、過払い金を取り戻すのに任意交渉でも6か月~1年以上の期間が必要になります。
弁護士・司法書士に依頼すれば、書類を自分で準備する手間がなく貸金業者との交渉もスムーズに進むので、任意交渉なら3か月~6か月程度と最速で過払い金を取り戻すことができます。裁判をしても6ゕ月~1年程度なので、自分で任意交渉するよりも早く取り戻すことができます。
過払い金請求の費用を手元から支払わずに済む方法
過払い金請求にかかる費用は、自分で手続きをするか、弁護士や司法書士に依頼して手続きをするかでちがいます。
自分で過払い金請求すると、弁護士や司法書士に報酬を支払う必要がないので、手続きにかかる費用を少なくできます。ただし、過払い金請求にかかるすべての手続きの費用を、手元のお金から支払わなければなりません。
一方で、弁護士や司法書士に依頼をすれば、契約の手数料や過払い金を取り戻した成功報酬がかかりますが、取り戻した過払い金で費用を払うので、手元のお金から支払う必要がありません。
弁護士・司法書士に依頼して過払い金請求すると、相談料・着手金・基本報酬・成功報酬といった費用がかかります。
費用の項目 | 費用の目安 |
---|---|
相談料 | 30分~60分 5,000円程度 |
着手金 | 貸金業者1社あたり 2万円~3万円程度 |
基本報酬 | 貸金業者1社あたり 2万円~3万円程度 |
成功報酬 | 和解:過払い金の20% 裁判:過払い金の25% |
※過払い金請求の費用は依頼する事務所によるので、こちらの費用はあくまでも目安です
過払い金請求の仕組みと条件

過払い金とは、消費者金融やクレジットカード会社といった貸金業者に払い過ぎていた利息のことです。
2010年まで、消費者金融やクレジットカード会社といった貸金業者は、貸金業法にもとづいて利息制限法の上限金利20%、出資法の上限金利29.2%のどちらかを守って、お金を貸していました。
2010年6月18日に貸金業法と出資法が法改正されて、利息制限法で定められている20%へ上限金利が引き下げられたので、2010年6月17日より前から借金をしていれば、過払い金が発生する可能性があります。
貸金業法と出資法が改正されてから、利息制限法の上限金利を超える貸し付けは行政処分の対象となったので、2010年6月18日の法改正後は過払い金が発生しません。
過払い金のデメリットについてよくある質問
- 過払い金請求のデメリットは何ですか?
-
過払い金請求のデメリットは、過払い金を請求したクレジットカード会社や消費者金融からの借入ができなくなること、ブラックリストに登録される可能性があることです。デメリットの詳細は「過払い金請求のデメリット」をご確認ください。
- 借金の状況で過払い金請求のデメリットは違いますか?
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借金の状況で過払い金のデメリットは変わります。完済後に過払い金請求する人はデメリットはほとんどありませんが、返済中に過払い金請求する人は、ブラックリストに登録される可能性が高まることです。より詳しいデメリットについて「借金の状況別で見る過払い金請求のデメリットとメリット」で解説しています。